Kenteko Blog

世間に渦巻く罵詈雑言を無視し健やかに生きるために

【ビジネス】上流に行くのが正解と教えてもらった経験

どもKENTEKOです。

 

起業したての頃、革のハンドメイド製品販売を計画しており素材の仕入れが必要に。

タイミングよく、元相棒の知り合いが革を取り扱っている社長と知り合いとの事で、お話をさせて頂く機会がありました。

 

我々のビジネス構想ですが、

・商品販売

関東在住のクラフトマンに制作実績のある商品を提供してもらい、ネット及び店頭で販売する。

・製作教室

店頭では、レザー製品の製作教室を開く。

という内容でした。

 

その社長さんへは、素材仕入れの交渉でしたので、特に事業計画などは持って行かなかったのですが、我々は経営の先輩から手厳しい指摘を受けるのでした。

※イメージ(マネーの虎)(笑)

 

 

 

 

・売上規模のこと

関東在住の製作者に販売する商品を依頼し、順次その商品を販売するという、今思えばボランティアにも似た活動を行おうとしていたのですが、こちらの話を聞いた後、矢継ぎ早にしっかりと指摘を受けました(;^ω^)

「その人は有名なの?」

「売上想定はいくらなの?」

「そういう計算もしないでやろうと思ってたの?」

「いくら一点ものと言っても、製作者が一人では数が出来ないよ。」

「そもそも、売れないよ?」

「そんな個人が行う程度の事を会社単位でやるの?」

 「お金を捨てる事になるから、止めた方がいいよ。」

等々。

 

元相棒の発案ビジネスで、その製作者が知り合いの床屋の店頭ショーケースに代理販売してもらっている事や時々知り合いが買ってくれるという内容にヒントを得て着想したらしいのですが、私も売上規模に関しては「まぁ月商5万いけば御の字かな」程度に考えていました。

元相棒は三桁万円くらいの売上を想像していたみたいですが、さすがにそれは想像できなかった。

 

初の起業だったので「色々やってみたらええやん」という安易な考えがあった事も事実。そんな考えだと、金がいくらあっても足りませんけど。

小規模なビジネスから始めてというパターンがあるので、可能性はゼロではありませんでしたが、確かに会社作ってまでやるビジネスではなかったですね。

副業から始めるレベルの内容です。

 

その時は、「なんかすっごい言われてる」とか思ってましたが、今はその意味が分かります。誰かが同じ案件持ってきたら、きっと同じこと言ってますね。
そういう点では、私も成長したんだなと実感できます。

 

 

・既製品の小売りは大変

「ちゃんとしたブランドですら売るのが大変なのに、そのへんの誰かが作った程度の製品などは見向きもされないよ。」

これくらいの事を言われる頃になると、私にかかっていた自己暗示(洗脳)も解け始め、ビジネスの浅瀬を泳いできた感覚が蘇り、「知り合いの製作者のお小遣い稼ぎのお手伝いくらいができればいい話なのかな」と思い始めていました。

その時は、元相棒も顔面蒼白で現実が見えたみたいです。

よくありがちな「ユーザー無視の自己満足展開」に陥ってましたね。

 「俺たちが売るものはお客さんも喜んで買ってくれるんだ!!」

その根拠はどこからやってきたのかねぇ。

 

・商売は上流でやれ

「製品を売るという事は下流一歩手前の商売で川幅が広くて見つけるのも見つけてもらうのも大変だから、もっと上流の川幅が狭いところの商売をしないといけない。」

「製品の元となる素材を売ればいい。一気に売り先が広がる。」

「うちのブランドのFC展開を今後計画しているから、良かったら参加しないか。」

その言葉を聞いて、私は「確かにそうだ。やってみたいな。」と思った。まんまと(笑)

結局は卸売りで小売りっぽくなっちゃうんだけど、売る物が決まるというのは心強い事で、そもそも商売を始めるのに、何をしたらいいか分からないが結構ある事。

使い方を限定した製品ではなく、使い方はユーザー次第でなんとでもなる傾向の商品を売った方がいいのは簡単に理解できる。

 

商談に向かうに当たって、事前に会社の事を調べていたので、この社長さんが展開している事業形態の内容を理解していて、数字的な根拠も見る事ができ、それを見た上で魅力的な事業だと思ったのだった。

実際、今でも従業員2名で数億円の売上を叩き出すポテンシャルのある事業だ。そういう実績の上での業務拡大計画。

業界の縛りもあって大手は参入しずらく、大々的に募集をしていない隠れたビジネスでもある。

 

仮に我々がやった場合、億の売上は出せなかったとしても、二人が食っていけるだけの売上は出せたかもしれない。

※あくまでも可能性だが弁当に比べ粗利が段違いなので可能性は高まるわけ。

 

元相棒が最後までやる気を見せなかったのは、立ち上げ資金が約1000万円かかるという内容で、出せる資金が無いという理由であった。

この額だと確実に借入に頼る事となる。

当時代表社員だった元相棒が融資獲得に舵を切らなかったので、結局参入は出来なかった。

 

・参入障壁

開業資金が高いってのがポイントで、”参入障壁”が高いという事になる。

気軽に始めるにはちょっとハードルが高い。

雨後の筍の様に、新規参入組みの参加によるレッドオーシャン化は防げる。

よく言われる事で、本当に儲かるビジネスは参入障壁が高いって。

1000万以上の資金を投じて始める訳なので早々に撤退などは考えず、回収に対する熱意が違ってくるという事もあるだろう。

加盟金0円、ロイヤリティ0円などで参入障壁を下げまくている事業は、多産多死の展開を想定していて、一加盟店が撤退になっても「その程度の火傷で済んでよかったでしょ?」という感じで終わりを迎える事もあるだろう。

 

茶店コメダ珈琲店なんて、立ち上げに1億くらいかかると言われてたりしますので、気軽に止めるなんて考えませんよね。

 

 

 

 

 

  

ただこれについては、最初にいきなり高額の支出があるビジネスに手を出すのは危険という意見もあり、それも正解だと思います。

参入障壁というのは傾向としてそういうもんだなという感じです。

 

 

 ・おわりに

現在に至るまで、いきなり高齢者宅配弁当屋をやって失敗コキました、という事ではなく紆余曲折あり、色々な学びを得る事が出来ました。

結局どれが当たるかなんて誰にもわからない訳ですが、それでも当たりやすくする様に確率を上げていくという事を常に考えていかないといけないのが経営だと思います。

一応生活のために就職しますが、またいつか経営をしたいと考える時が必ず来るでしょう。しばし休戦。