Kenteko Blog

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【起業】【フランチャイズ】違約金

どもKENTEKOです。

 

とある株価掲示板のやりとりを見ていて、感じた事、思った事があったので書き留めておきます。

 

 

 

掲示板に書かれた内容

投稿者は”違約金”について不満があったみたい。

内容としては、オーナーが事故や病気で働けなくなり事業継続が困難になった時にでも、本部は容赦なく違約金を請求してくるのだという。

オーナー側がゴネると、本部側の殺し文句は「出るとこ出て解決しましょう」と言ってくるみたい。

言われた側にしてみれば”泣きっ面に蜂”状態、崖下に突き落とされた感覚だったと思います。

知り合いがそう言われたとありましたが、書き込みのしつこさを見るに、ご自身の事なんじゃないかなと少し思いました。(勝手な想像ですが)

 

 

・違約金とは

フランチャイズの問題でよく取り上げられるのがこの『違約金』のこと

これは仕組み上仕方がない制度だとは思います。

ブランドや仕組み、知名度を利用させてもらい商売をするのですから、「始めたいです!!」>三か月後>「儲からないので辞めたいです!!」という自由な事をされては、ブランド価値を棄損してしまう可能性がある。

始めるに当たってはリスクを覚悟で臨んでもらう必要があると。

加入させる時にこういう事を念押しして開始している事があまりにも少ないから、トラブルになるのだと思う。

実際、我々も違約金の事を碌に理解もせず始めた側ですので(;^ω^)

「5年くらい、10年くらい仕事をしてりゃ過ぎていくだろう」この考え方が危険なのです。

5年赤字だったら、10年赤字でやっていけるの?くらい考えておく慎重さが必要です。

 

・準備の方向性

人生何が起こるか誰にも分かりません。

掲示板の投稿者の知り合いの方の様に、自身に何かあって運営が出来なければ、辞めるしかない。

しかし辞めるにも違約金という形でお金が必要となると、フランチャイズは安易に始める選択肢にはならない。それが実際のフランチャイズ起業だと私は思います。

その事から、前に進む準備も必要ですが、撤退する準備も万全に。

これがフランチャイズ加盟の鉄則かと。

元相棒の”辞める金もない”、”生活費も無い”という究極の行き詰まり状況を見てきました。

人はこんな状況になると考える事が出来なくなります。

程よく余裕がある状況でしか成長はあり得ません。

 

 

・しっかり取られるから

”加盟金0円、ロイヤリティ0円”なんて耳障りの良い内容もありますが、実際は別の科目でしっかりと取られていますので勘違いなんです。

本部は慈善事業をやっている訳では無いので、あの手この手でしっかりと吸い上げますからご用心。

 

 

・位置取りの間違い

脱サラ組みが多いのでそうなのかと思う部分。

フランチャイズを利用して起業をすると事業オーナーになるのですが、オーナーが経営をせずに現場作業員になってしまう傾向が強いと思います。

世間を賑わせたコンビニトラブルもそうですね。オーナーが現場に入って疲弊してしまっている。家族も巻き込んで。

これは働き方の間違いから来ていると私は思います。

伸びている会社の社長が現場で従業員と一緒に汗を流しているかどうかを考えれば、それは無いでしょうね。現場の従業員は「社長も来て手伝ってくれたらいいのに」とか言ったりしますけど、実際それをやったらアウトです。

売上も少なく利益も少ない最初の内は仕方がないですが、ある程度の売上規模になっても、自分の報酬を稼ぐ為に現場に入って作業をするという行動は、失敗に向かっているのを自覚する必要があると思います。

 

 

・そもそも経営って

経営者がするのは経営です。継続した投資と回収の仕組みを回す事がオーナーの役割であり立場。

会費を払って仕組みを使い、人に動いてもらって利益を出すという経営の原点を理解して実践していれば、オーナーが病気になろうが事故しようが、元々現場作業をしていない立場になっていれば無にも問題にならない訳です。

※厳密にまったく問題が無い訳ではないのですが(;^ω^)

 

元相棒と私も経営者でありながら、この間違った立ち位置選択の罠に嵌まりましたので、確信を持ってそうだと言えます。

ただ、分かっていても中々回避出来ないんですよね~(笑)

次に引き継いだ方は、引き継ぎ中に言われた内容は「自分は一切現場には立たない環境にする」と言ってて、現在上手く回り始めているみたい。やはり正解がソコかと思ったものです。

 

 

・長期視点を持って

よく”年収1000万円可能”とか募集広告を見かけたりしますが、こういう数字に惑わされてはいけませんね。

この数字だけを見て加盟をするとかであれば、それは”宝くじ”と同じ考えですから。

宝くじであれば、100枚買っても3万円の損害で済みますが、フランチャイズはそうは行きません。また人生の貴重な時間も差し出す事になります。

 

なぜその商売なのか、どうしてもそれじゃないとダメなのか。

色々考える事はあります。

そして実際には、宝くじの様に瞬間的な大儲けはできないと思った方がいいでしょう。

だってフランチャイズ加盟で募集してるくらいですから。

誰でもできる系のお仕事にそこまでの爆発力はないですよ。

じゃあ年収1000万とかにはできないの?ですが、可能性はあると思います。

そして、それには”時間をかける”しかないと思います。

時間をかける事になるのであれば、自分が入ったら無理という事が判ります。

時間は誰にでも平等で、24時間しか与えられていないのですから。

 

 

・時間をかける

私が思う時間をかけるの”かける”は期間の事ではなく、”延べ”の事だと思います。

簡単に言うと、やはり人を雇って働いてもらう事でしか成長は無いのかなと。

足し算する事で、期間として時間をかける量が少なくなっていくイメージ。

 

 

・所見

当事者にしてみればとても辛い状況だとお察しします。

頼りたい本部からも至ってビジネスライクな対応をされれば、その怒りは勝手に燃え上がっていくでしょう。

しかし、私もどうしようもない状況におかれた時に、活路を見出すべく情報収集を怠りませんでした。

リスクはいつでも起こりうるという認識があったからです。

撤退時期や直前で受けられた融資など、色々運が良かったと思いますが、そこに至るまでの準備はしてきたつもりです。

撤退ラインも3年やって黒字に出来なかったら辞めると決めていました。

※その時、違約金の事は考えていませんでしたが(;^ω^)

そんな抜け穴もありつつでしたが無事退却できましたので、良い事と同じくらいにリスクについても考えておくべきであります。