Kenteko Blog

世間に渦巻く罵詈雑言を無視し健やかに生きるために

安値思考の日本

どもKENTEKOです。

 

 

こんな記事を見てました。

wedge.ismedia.jp

 

根深い問題だと思います。

ヤホーでも記事になってました。

 

ヤホーでのコメントは、読んでいる方々が労働者が多い感じ。

「そんなの、給料を上げればいいんだ」といった内容が目立ちます。

そうだと思います。

使えるお金が増えれば、なんとなく財布の紐も緩みますからね。

でも、使えるお金が少ない中でお金を使わせない政策を続けてきたのが日本という国なんですね。

 

なんか景気が良くなっていきそうな気分、そうなる時に限って政治や財務省関連が勘違いをおこす。

市中でお金が動きだしたことを察知し、即座に増税を仕掛け経済へ動脈硬化をしかけます。

そんでジワジワと景気を悪化させていく。

 

一番の問題は日本人が特に苦手とする『出口戦略』を考えていないので、折り返す地点がないのもいつものパティーン。

ずっと苦しいのが苦しいままを継続させて、誰もそれの打開策を打ち出せないまま、「なんか生活苦しいよね」がずっと続くし、それが改善されるなんて事を思いもせず。

FPSでいうところの「死体撃ち」が得意だと。

 

 

経営者を経験した立場から、スタッフ皆の給料を上げたいと考えているのが一般の経営者だと思います。

「経営者に搾取されている」という意見も出ますが、実際はそうでもなく国や地方が税金や保険で取っていくものが多いので、中々働く側に向けてのお金が残らない、というのが実情であるというのを体験しました。

消費税なんて、政府が自ら作った借金を返したいがためだけに、貸主から追加のお金を搾取しているんですもんね。

泥棒に追い銭に近い状況。

 

ずっと「国民一人あたり〇〇〇万円の借金」とミスリードする新聞やテレビの情報を見ていましたが、youtubeなどで本当の識者が真実を教えてくれる時代になりました。

これも、国民一人あたりの可処分所得が減る事に、嘘の大義名分を刷り込んだ悪意のあるプロパガンダの典型。

 

 

 

使えるお金を増やすには、

①減税

②業界単位での適正価格の見直し

 

経営者としては、一番何がしたいかっていうと『値上げ』をしたいです。

「経営の起死回生の一手は値上げである!!」なんて事を声高に言っているコンサルさんを良く見ます。原理としては、その通り。

 

私は『値上げやっちゃえ派』です。確実に経営は上向きますもんね。

ただ、ライバルの多いビジネスにおける同調圧力はかなりのもで、本来は同業者同士で価格調整があるべきだと思います。

そして確実に抜け駆けをする輩が存在するのです。

これは高齢者配食をやってる時に感じました。

 

値下げと同じ意味を持つ『無償サービス』が日本では多すます。

『価格相応』の意識が劣化というか曲解していることで、過剰無償サービスが定着しており、これが生産性を必然的に悪くする要因なんだと理解しています。

お弁当の標準的価格が550円

原価275-280円

粗利270円

の商品に対し『配達』『見守り』が無償サービスとして発生する。

 

配達は配送業が運送費を取っている事からも、別で料金を得るべきであるし、見守りなんて、留守かどうかも分からない時には緊急連絡先へ電話をかけたりしなければならないのである。

配達は市内なので100円くらいかな。(それでも安いけど)

見守りが必要な場合は一回200円くらいもらって良いと思う。(報告を徹底)

で考えると本来は850円の弁当ですよ。

それを550円で売らないと買ってくれないって勝手に思い込んでいるのが、経営者の陥る病でして。

10円の値下げすらビビッてできない。

共同経営者に「20円値上げしよう」と伝えてから半年出来なかったから。

その時の気もちとしては「どうせ儲かってないんだから値上げして少し楽になろうぜ」って感じでね(笑)

 

無償で行うサービスが原因で裁判とかもあるので、無償でシャレにならないリスクを負っているのが高齢者配食だった。

こういう時に使える保険などを本部が準備してくれるわけでもなく。自腹。

www.kanaloco.jp

このワタミさんの件は和解したけど、同チェーンの関東店舗であったのだと約500万の支払い命令が出てた。

それを見て「こんなのうちで起きたら確実に潰れる」と戦慄したよ。

 

 

『値下げ』の弊害については、昔勤めていた会社で業界全体を巻き込んだ値下げ合戦があった。

その結果、個人や中小企業を壊滅させた惨状に。

資本に任せた勝負を打ち出し勝ったという、大企業だけが出来る闘い方を見てきましたので、値下げ競争になったら個人や中小は敵いません。

しかし売っている商品やサービスが大企業と同じものであれば、確実に資本勝負に持ち込まれてします。

 

 

スタグフレーション』が起こるかもと世間では言われ始めてきました。

世界的コロナ禍による経済活動の停滞と長期化により、これが現実味を帯びてきたのです。

 

原価が上がるので売価も上がりますが、粗利は変わらない。

利益も変わらない。

税金が上がるので、可処分所得は下がる。

使えるお金が実質減る。買い物できる金額が減る。

当たり前の負のスパイラル。

これが本当におきつつあるなぁ~って。