どもKENTEKOです。
つい先月にあった事なんですが、前職の関係で知り合った方が今年会社を設立され、そこから派生するお仕事を手伝って欲しいとの要請がありました。
こちらも仕事をどうするか迷っていたところでしたから「渡りに船」とばかりに調整を進めてきました。
色々調整を進めてから一ヵ月くらい経った頃。
その社長から「新規事業の話があるので聞いてくれないか。」との連絡が。
「会社が立ち上がったばかりなのに、ずい分積極的に展開されていくんだな」とは思いましたが、特に疑う事なく折角お声がけ頂いた事なので、時間を作り会社まで向かいました。
|新規事業に期待高まる
到着後すぐにどういった話なのかを聞いたのですが、「その事業について説明をしてくれる方が今こちらに向かっているので、それまでは何も言うなと口止めをされている。」との事。
その時点で少し不信感がありましたが、新規事業という事で口止めもあるのかなと。
ネタだけ奪って自分でやってしまうとかもあったりしますからね。
”そのお方”から社長に電話があり、もうすぐ到着するのだとのやり取りを横で聞いていました。それからほどなくして、そのお方が到着。
今年還暦を迎えるという女性で、パリッとしたスーツを着て、物腰柔らかくこちらに挨拶をしてきました。
事務所にひとつしかないテーブルに社長とその方、そして私の三名で座り、しっかり作ってあるパンフレットを渡され、「新規事業」と言われる事の話が始まりました。
立派なネットワークビジネス勧誘でした。
(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
私は始まった瞬間心の中で「やられたっ!!」と思いました。
まず前提として、「マルチ商法」「ネットワークビジネス」は犯罪ではありません。
よく引き合いに出される「ネズミ講」は無限連鎖防止法で制限される犯罪です。
簡単に書くと、マルチは何かしら売るモノがある、ネズミ講は入会金しかない。
詳しくはネットに解説しているところがいくらでもあるので、そちらで確認されて下さい。
|勧誘の内容
さて、私の遭遇体験に戻ります。
内容は「モノ無しマルチ」でした。
大手企業だとある福利厚生のシステムに誰でも加入できまっせの内容。
・特定のサービスを会員価格で教授できる。
・携帯、電気代が安くなる。
といった月会費を払う事で、利用者がメリットを受け取る事が出来る仕組み。
一般人でも利用できるよ!!といった内容でした。
受けた説明はこんな感じ。
「一般社団法人格を取得しており、ちゃんとしている会社なので安心して欲しい」
「このご時世、サラリーマンだって安泰ではない。」
「サラリーマンでは所得も限られてしまう。そんな人生でいいのですか?」
「私の尊敬する人は、このビジネスで月収700万以上稼いでいる」
「一生ものの権利収入を得られる」
「この立場の会員は、数が揃ったら締め切られるので今が入るチャンス」
「必ず儲かるし、ラインのメンバー全員で助け合うから安心して」
「営利目的じゃないから、一人の報酬上限は500万までってなっている。」
「一人紹介したら、初回ボーナスと毎月200円の収入が入る。」
など言われました。
私の様な、ビジネスに失敗したばかりの”絶望ホヤホヤ状態”の人物は、非常に”カモ”にされやすいのでしょうね。
今回の勧誘には大きな問題がありました。
|勧誘の問題点(違法箇所)
特定商取引法は、「連鎖販売業」を次のように規定しています。
- 物品の販売(または役務の提供など)の事業であって
- 再販売、受託販売もしくは販売のあっせん(または役務の提供もしくはそのあっせん)をする者を
- 特定利益が得られると誘引し
- 特定負担を伴う取引(取引条件の変更を含む。)をするもの
・ネットワークビジネス勧誘である事の告知義務違反
その社長は、知り合いが説明するとの事で私が聞いた時点で詳細を教えてくれませんでしたが、蓋を開けてみると社長も立派に勧誘資格を得ている立場である事が判明。
これは”訪問販売の定義”に反していると考えます。
そもそも「ネットワークビジネスの勧誘」という事を一番最初に告げれば、来ない確率が高まると考えての対応だと思うが、完全にアウトである。
・「必ず儲かる」という文言による勧誘
ビジネスであれば誰でも理解している事ですが、「必ず儲かる」なんて事はありませんので、嘘をついている事になります。
特定商取引法第34条にある”不実告知”に該当すると思います。
また実際には出来る”クーリングオフ”の話は一切ありませんでしたので、最初から入会ありきのトークだった。これもアウトですね。
一人紹介して数百円しか報酬が無いのに、何がどうやって儲かるというのか(笑)
|ビジネス展開の矛盾
話始めの頃に、「人をもっと集めてサービスを充実させたい。そうする事で沢山の人がこの素晴らしいサービスを活用できる。そうやって社会貢献していくのが私の生きがいになっている。そこにKENTEKOさんも参加してもらえると心強いんです。」とか言ってきたので、もしかしたらマルチとは違うのかもと少し思いマーケティングについて、「広告サイトやSNSで発信し、問い合わせや会員を募る方法はありですか?」とか聞いたりしたのだが、「うちではそういう募集はやっていない。」「これからもそういったやり方はしない予定である。」と言ったのでマルチだと確信した。
多くの人を入れないとより良いサービス展開が拡充出来ないとか言っておきながら、ずい分”のんびり”とした営業手法を選択するんだなって。ここが(悪い意味で)普通のビジネスではないんだなって。要するに喜んで会費を献金する人物だけを集める集金システムという訳だ。
|勧誘終盤
「どうやって断ろうか。でも月数千円だし、社長には本業でお世話になる事も考えると、勉強代みたいな感じで考えた方がいいのかな~。それにしてもまだ本業がスタートする前からこれって、う~ん」などと考えていると、ここぞとばかりに押しの一手。
尊敬する方の講習のスケジュールを確認しはじめ、二日後にあるから参加して欲しいとの話が。
「うわっ、メンドクサイ事になりそう」と身構えながら、社長の手前、その場では断らないでおいた。
「講習の時にはクレジットカードを準備しておいて」と、向こうはこちらが入る気満々。
その日は何とか解放され、一日開けて講習不参加の連絡をした。
その後、社長に「マルチはやりません。」と伝えた。
特に両方からとやかく言われる事もなく終わらせる事が出来ました。
社長には、「今始めて儲かる事業では無いと思うのですが頑張って下さい。」とちょっと余計な事も言ってしまったかも(;^ω^)
思い出すと無駄な時間を取られたという事に、少々怒りが沸いてきました(笑)
|あれから
マルチ勧誘の一件があってから一ヵ月以上経っても連絡は無く、本業にしようと考えていた事業については『脈無し』と判断し関係を断捨離しました。電話もLINEもブロック。
ちょっとやりすぎかなとも思いましたが、生まれ変わるにはこれくらいやんないとダメだなって。
人生が悪い時に知り合った人物ですので、悪い方向に向いているんだと思います。
そういうものも一切合切断捨離して仕切り直しです。
今回勧誘があったマルチの内容ですが、会社の社長だったら”アリ”だなと思いました。
本当に従業員の福利厚生ツールとして使えるので。
やり方は、費用は会社負担で社長が従業員を紹介する形にし、報酬を得る様にできるみたいで、ソレならアリだよなとは思いました。
ただ、一人でやるのは労多くてなんとやらになりそうだったので、あまりお勧めしません。